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シトルリン Citrulline

化学式C6H13N3O3

シトルリンとは、1930年に日本でスイカの中から発見された成分です。
シトルリンという名称は、スイカの学名である「citrullus vulgaris(シトルラス ブルガリス)」から名付けられました。欧米では1930年から利用されていますが、日本では、2007年より機能性食品として販売されるようになったので、まだ広くは知られていません。
アメリカでは主に健康食品、ヨーロッパではリンゴ酸塩のかたちで疲労回復の医薬品として使用されています。

シトルリンは、スイカなどのウリ科の植物に多く含まれているアミノ酸の一種です。
アミノ酸のほとんどはタンパク質として体内に存在していますが、シトルリンはタンパク質を構成せずに体内に存在し、細胞や血液を巡っています。
このようなアミノ酸を「浮遊アミノ酸」と呼び、シトルリンはその優れた働きから注目されています。

シトルリンは、スイカ以外にも、きゅうり、ゴーヤ、メロン、冬瓜などの可食部に含まれており、安全性の高さが確認されています。ですが、まとまった量のシトルリンを食品から摂ることは難しいため、サプリメントによる摂取が効果的として、シトルリンを配合したサプリメントが数多く販売されています。

シトルリンの効果・効能

シトルリンは、男性にとってはED改善ための栄養素としてのほうが有名かもしれません。

血管を拡張し、血流をスムーズにする作用があることから、頭皮の血流を良くすることで薄毛の進行を抑えたり、健康的な髪の成長にも働きかけます。実際に、毛根にシトルリン量が少ないと、成長する髪ははるかに薄く、色素が弱いことがわかっています。

ただ、即効性が期待できるものではなく、食品に含まれる量も多くないので、
毎日効率よく摂取するためにはサプリメントを上手に利用するとよいでしょう。

現在、確認されているシトルリンの効果・効能には以下のようなものがあります。

疲労回復


シトルリンは疲労回復に効果があることから、ヨーロッパでは疲労回復の為の医薬品として販売されています。
人間の疲労の原因は様々ですが、主な原因は「アンモニア」「乳酸」といった疲労原因物質の蓄積によるものです。シトルリンにはアンモニアを肝臓内で尿素へ分解し、体外へ排出する作用があります。

また、シトルリンによって生成される一酸化窒素は、運動時のパフォーマンスに対しても影響を与えるといわれており、運動後の筋肉痛を抑制する効果があります。

実際に行われた研究では、シトルリンを与えたマウスと与えなかったマウスで激しい運動をさせ、その影響について調べたものがあります。その結果、シトルリンを摂取したマウスでは、運動の時間が延長され、疲労原因物質である乳酸の量も減少しています。※1

ED改善、筋肉増強

シトルリンは、勃起に必要な「一酸化窒素」を作り出す働きをします。
一酸化窒素が血管を拡張することで、男性器の血流を促進し、EDを改善させる効果が期待できます。

ラットを使用した実験ですが、実際にEDを改善する効果も確認されています。去勢後のラットにL-シトルリンを4週間投与した結果、海綿体動脈圧による勃起障害の評価がL-シトルリンを与えないグループと比較し有意に改善したというものです。

また、シトルリンは男性ホルモンの分泌にも関わっており、筋肉量を増やす効果もあります。

筋トレを行うと男性ホルモンの「テストステロン」の分泌量が増え、性欲や性機能が向上すると考えられています。シトルリンを摂取する際には、筋トレも行うようにするとよりED改善により効果が期待できます。

美肌効果


シトルリンは、天然保湿因子を構成するアミノ酸の一種であるため、美肌効果もあると考えられています。

天然保湿因子とは、人間がもともと持っている肌の保湿成分で、角質層や角質細胞の中に存在し、水分を保持する力を持つ物質です。肌のツヤやハリは、天然保湿因子の量に関係するため、シトルリンは肌の潤いを保つためには有効な成分であるといえます。

また、シトルリンは血流の改善に対して効果を発揮するため、新陳代謝を活発化し、ターンオーバーという肌の生まれ変わりを促進する作用も持つといわれています。

シトルリンによって血流がよくなれば、体の中にたまった老廃物が回収されやすくなり、新陳代謝の機能が高まります。
結果としてターンオーバーが正常に働くことで、美しい肌を保つことができるのです。

集中力を高める


シトルリンが持つ血流を促進する作用には、集中力を高める効果も期待できます。

集中力は、脳の働きに影響されますが、脳の血流が滞ると精神疲労が蓄積してしまうと言われています。
シトリンを摂取することによって脳に酸素とブドウ糖が十分に行きわたる状態になると、脳の働きを活性化させることができます。それにより、集中力や記憶力が高まると言われています。

さらに、シトルリンが血流を改善する機能は、脳の血流をよくすることで認知症を防止すると考えられています。年齢とともに脳の血液量が低下するので、年をとると記憶力が低下し、認知症にもつながると考えられています。そのためシトルリンの摂取で血流量が低下しないようにすることが大切だと言われているのです。

参考文献

  • ※1Effects of citrulline supplementation on fatigue and exercise performance in mice.

シトルリンの副作用

シトルリンは、日本や欧米において現在まで深刻な副作用の報告はされていません。何事も過剰摂取は体に良くありませんが、正しい用量・用法を守れば、副作用の心配はないでしょう。

ただ、以下のような方は摂取によって副作用を起こす可能性があります。

  • シトルリン血症の方
  • 降圧剤を使用している方

シトルリン血症とは血中のシトルリン量が多い病気であり、日本では難病に指定されています。
この病気の方が摂取すると、血液中のアンモニアが増加して「肝臓機能低、けいれん、精神障害」などをきたしてしまうことがあるので摂取は控えましょう。

また、血圧を下げる為に降圧剤を飲んでいる方も一度医師に相談することをおすすめします。
シトルリンは血流を良くして、血圧を上げる働きのある成分ですから、降圧剤とは反発する効果を持っています。そのため、降圧剤を使用している方がシトルリンを摂取することは危険です。

また、過剰摂取してしまうことで、血管が過剰に拡張してしまい頭痛を引き起こす可能性もありますので注意しましょう。

過剰摂取にならない為の摂取上限量とは?


シトルリンには、摂取上限量は定められていません。

ですが、一般的には「1日に800mg程度」の摂取が理想的だと言われており、販売されているサプリメントの中ではこの値を目安にしているものが多いようです。

800mgを食品から摂取するには、スイカ1/7個、メロン1.3個、冬瓜3.8個、キュウリ56.5本という量を摂取する必要があります。この量を食べ物から摂取するのは非常に大変なので、サプリメントでの摂取が効率的でしょう。

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