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コエンザイムQ10 ubiquinone

別名ユビキノン、ユビキタス、補酵素Q

コエンザイムQ10とは、人体のエネルギー生産に不可欠な成分です。血管やお肌を若々しく保ち続けられるほか、疲労回復を早める成分として知られています。
コエンザイムQ10には、「ユビキノン(酸化型)」と、「ユビキノール(還元型)」の2種類が存在し、後者の方が吸収率が高いことが特徴です。
また、ビタミンと似たような生理作用を持つことから「ビタミン様物質」としても知られています。

1957年、アメリカ・ウィスコンシン大学のクレイン博士らによって、牛の心臓細胞中のミトコンドリアから補酵素が発見され「コエンザイムQ10」と名付けられました。
この名前の由来は、補酵素(コエンザイム)である炭水水素が10個繋がっているという特徴からであり、「Q」には、個数(Quantity)という意味があります。
現在のところコエンザイムには、Q1~Q12まで見つかっていますが、体内で働くのは主にこのQ10であることがわかっています。
コエンザイムQ10 が体内に豊富にあることで、細胞が酸化する(錆びる)のを防ぐことから、癌や生活習慣病の防止に役立つと言われています。

もともと日本では1975年から心不全などの治療薬として使用されていましたが、2001年以降には食品区分に変更され、健康食品の原料として広く使用されています。
肌に良い効果を与えることから美容液や化粧品などの原料として使われることもあり、美容に関心の高い女性には特に注目されている成分です。

コエンザイムQ10の効果・効能

コエンザイムQ10はもともと「うっ血性心不全」の治療薬として使用され、様々な病気の治療に用いられてきました。強い抗酸化作用で体全体を酸化から守る働きの他、 脳や臓器、肌などを若々しく保ってくれます。

効果・効能には以下のようなものがあげられます。

  • 疲労回復
  • 肌の老化防止・改善
  • 歯周病予防
  • 高血圧の改善

疲労回復

コエンザイムQ10は、運動後の疲労を軽減させる効果があります。

筋肉を使うと疲労するのは、運動することで筋肉内に乳酸などの疲労物質が蓄積するためです。コエンザイムQ10を多めに補給することによって細胞の活性が高まり、乳酸などの疲労物質の増加が抑えられ、回復も早めてくれるのです。
運動中、運動後の両方に効果を発揮してくれますので、アスリートの方や、普段の生活で身体に負担がかかるような作業をする時には効果的です。

また、運動中に摂取することで筋肉中のコエンザイムQ10濃度が上昇し、筋力アップ効果も期待できます。同時に、運動で生じた活性酸素が筋肉細胞を傷つけるのを抑えるため、持久力を必要とするスポーツにもおすすめです。

肌の老化防止・改善

海外の実験では、コエンザイムQ10の長期間の補給が、しわの面積率や量を減少させる働きがあることを明らかにしており、肌荒れにも効果があることが実証されています。※1※2

わたしたちは呼吸することによって体に酸素を取り入れると、体内では「活性酵素」という物質が発生します。この活性酵素は身体を酸化させる働きがあり、それがシワなどの肌老化の原因になります。
肌の老化を進行させない為には、肌細胞を活性酵素から守る事が大切です。それにより、肌のターンオーバーが正常に整うことで、若々しい肌を保つことができます。

更に継続して摂取を続ける事で、シワの改善だけでなく肌の角質層のバリア機能が保たれ、乾燥肌や肌荒れ改善にもつながります。それは、コエンザイムQ10が持つ抗酸化力と細胞のエネルギー生産を高める二つの作用が働き、真皮(しんぴ)でのコラーゲン合成を促進してくれるためだと考えられます。

コエンザイムQ10は肌を支えるのに欠かせない補酵素ですが、20代をピークに減少していくことがわかっています。また、80歳台の皮膚では、65%のコエンザイムQ10が失われるというデータもある為、食事やサプリメントで補うことが大切です。

歯周病予防

近年の研究では、歯周病患者の歯肉組織には、コエンザイムQ10が欠乏していることがわかっています。

2015年のインドの研究では、コエンザイムQ10 を摂取することで、歯周病の改善に効果があったことが報告されています。 30名を対象に1~3カ月に渡り行われた実験によると、歯垢(プラーク指数)に改善は見られなかったものの、歯周炎や歯周ポケットには有意な効果が得られています。
1日あたり50mgでも補充することで炎症が減少することが実証されていることから、海外では50~100mg(日)の摂取を推奨しています。

また、コエンザイムQ10には細胞の働きを活性化させることで、唾液の分泌を促す働きもあります。
唾液には浄化作用や抗菌作用があることから、歯周病や虫歯だけでなく、口の中が乾燥してしまう「ドライマウス」といった病気の改善にもつながるでしょう。

高血圧の改善

人の身体はコエンザイムQ10の減少によって老化が進行していき、高血圧などを引き起こし、様々な病気を発症しやすくなると言われています。

高血圧症患者にコエンザイムQ10を摂取してもらった臨床試験では、収縮期血圧と拡張期血圧の両方で降圧効果が認められています。これは、コエンザイムQ10の抗酸化作用によって血管が拡張し、血流が改善された結果だと推測されています。

また、増加すると動脈硬化の原因となる「LDLコレステロール」の酸化も防ぐことから、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。

参考文献

  • ※1CoQ10 supplementation elevates the epidermal CoQ10 level in adult hairless mice
  • ※2An oral nutraceutical containing antioxidants, minerals and glycosaminoglycans improves skin roughness and fine wrinkles.

コエンザイムQ10の副作用

コエンザイムQ10はもともと医薬品として用いられてきたことから、高容量でも副作用が出にくく、安全性の高い成分だと言われています。
しかし、その一方で過剰摂取した場合には「悪心、下痢、腹痛、吐き気」といった軽度の胃腸障害も報告されています。

また、必須栄養素でないことから、日本では食事摂取基準による推奨量や上限値などは定められていません。医薬品として使用する際の上限量のみ定められており、「30mg(日)」とされています。

一般的に安全に摂取できる量としては「30~60mg(日)」が目安量ですが、日頃から運動を取り入れている方や、活動量が多い方は「100~300mg(日)」ほどの摂取でも問題ないとされています。

厚生労働省は、個別の製品の安全性については、事業者により容量を長期摂取での安全性の確認後、販売するようアナウンスしています。※1

現在、国内で販売されているサプリメントでは、「30~300mg」程度と容量が幅広いことから、使用する際には必ず各メーカーに書かれてある含有量を確認するとともに、自分にあった適量を摂取する必要があります。

また、海外製のサプリメントでは「1200mg」といった高容量の物も流用しています。したがって、海外製のサプリメントを購入する際には、必ず含有量を確認することをおすすめします。含有量を確認せずに服用すると、意図しない副作用が起こる可能性があります。

医薬品との併用にも注意

また、医薬品やほかのサプリメントと併用することによって身体に害を引き起こす可能性もあります。被害事例としては、シソ葉抽出物が含まれたサプリメントと2か月間、同時に摂取していたところ、「薬剤性肺炎」を発症したという報告があります。

そのほかにも、血圧や血糖値を下げたり、血液を凝固させる作用があることから、「血圧降下剤や血糖降下剤、ワルファリン」などの抗血栓剤を服用している方は摂取に気を付ける必要があります。

健康食品はあくまでも日常の食事の補助的なものと考え、特に薬と併用する場合は掛かりつけの医師に確認することをお勧めします。

参考文献

※1 厚生労働省資料 ― コエンザイムQ10の安全性に関する食品安全委員会
への食品健康影響評価の依頼について

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