TOP » キトサン

キトサン

キトサンとは、カニやエビなどの甲殻類の殻に含まれる「キチン」という食物繊維を加工し、生成したものをいいます。
高血圧の原因となる塩素や、コレステロールからつくられる胆汁酸時(たんじゅうさん)を体外へ排出する効能があることから、血圧やコレステロール値を低下させると考えられています。また、脂質の吸収を抑える働きもあることから、肥満防止やダイエット効果も期待されています。

「キチン」から「キトサン」に生成されることによって、水には溶けないものの、酢や胃酸には溶けるようになります。化学処理の際にどうしてもキチンが残り、キチンとキトサンが混じった状態になるため、「キチン・キトサン」と2つの名前を重ねて呼ばれることがありますが、身体にとって主に有益な働きをするのは、キトサンであることがわかっています。

また、キトサンは「アミノ基」というものをもっており、これは食物繊維の中ではキトサンだけの特徴です。この「アミノ基」には有害物質を吸着する作用があり、高血圧の原因となる「塩素」を消化管で吸着し、体外へ排泄します。その働きによって血圧への影響がなくなるため、血圧を下げる効果を得ることができるのです。

キトサンは動物性の食物繊維であり、「カニ、ロブスター、エビ、シャコ」などの甲殻類に豊富に含まれています。一般的には、キトサンの原料としてカニの殻が用いられますが、その殻には約30%ものキチンが含まれています。

キトサンはサプリメントとして摂取することができ、厚生労働省より「特定保健用食品」の成分としても認められています。近年では、ダイエットに関心のある女性を中心に、サプリメントを使用する方も増加傾向にあるようです。

キトサンの効果・効能

キトサンは食物繊維であり、ダイエットサプリメントなどに配合されることが多いことから、便秘改善やダイエットの目的に使用する方が多くみられるようです。
また、健康食品のみならずシャンプーなどの美容品や工業品など、幅広い分野で使用されています。

キトサンの効果効能には以下のようなものがあげられます。

  • 肥満防止
  • 血圧の改善
  • 免疫力の向上
  • 自然治癒力を高める
  • 抗菌作用

肥満防止

キトサンは小腸を通るときに、腸内に残っている食物の脂肪を吸着して体の外へと排出する働きがあります。これにより、余分な脂肪の蓄積を防ぐことができるので、肥満を防止・予防する効果があると考えられています。

また、キトサンは便通を促進する「不溶性食物繊維」でもあり、便秘改善にも役立つとされています。小腸で消化されないキトサンには、腸内にある余った脂肪を吸着してそのまま排出する働きがあるため、それが肥満防止にもつながるでしょう。

実際に、肥満の男女にキトサンを食前に摂取させた試験では、インスリン感受性の向上や、体重、BMI、ウエスト、中性脂肪の減少が認められています※1

高血圧の改善

血圧が高い状態が続くと、血管がもろくなり「動脈硬化」「脳卒中」などの原因となります。キトサンには、高血圧の原因となる塩分を吸着し、体の外へ排出する働きがあるので、血圧の上昇を防ぐ効果が期待できます。

キトサンが吸着した塩分や脂質は、腸から吸収されることもないまま便となって体外へ出てしまうので、血液中の塩分量が増えることがありません。血中の水分が増えることもなく、血圧を安定させることができると考えられています。

免疫力の向上

キトサンは、免疫に大きく関わる細胞である「マクロファージ」を活性化させる働きも持っています。

マクロファージは、体内に入ってきた細菌やウイルスを見つけると、すぐに免疫系全体に知らせる役目と、細菌やウイルスをマクロファージの中に取り込み、酵素で殺菌処理する2つの役目を担っています。

キトサンは、このマクロファージの働きを活性化させることによって、自然治癒力を高め、病気にかかりにくい強い体をつくることができます。

自然治癒力を高める・抗菌作用

キトサンには、傷の治りを早める効果も期待されており、炎症が抑えられ、傷がなくなるまでの時間が短くなったとの報告があります。※2

さらにキトサンは抗菌作用を持ち、キトサンを含む歯磨き粉を用いたところ、歯垢の量や口内細菌の数が減少したとの報告や、キトサンを含むスプレーによって皮膚の菌が減少したという報告もされています。

参考文献

※1 Hernández-González SO, et al. Chitosan improves insulin sensitivity as determined by the euglycemic-hyperinsulinemic clamp technique in obese subjects. Nutrition Research. 2010, 30, 39, p. 392-395.

※2 Nordback PH, et al. Chitosan membranes in a rat model of full-thickness cutaneous wounds: healing and IL-4 levels. J Wound Care. 2015, 24, 6, p. 245-6, p. 248-51.

キトサンの副作用

ダイエットやコレステロール低下のために高い効果が期待されるキトサンですが
、由来成分である甲殻類(カニやエビなど)にアレルギーがある方は注意が必要です。

甲殻類アレルギーがない場合でも体の異変を感じたら、摂取を中止し医師に相談しましょう。

キトサンは一般的な食物繊維と同様、便通を促す作用を持っています。
食物繊維は多くの方が日常的に摂取する栄養素なので、基本的には副作用はありませんが、過剰に摂取してしまうと下痢や、便秘症状悪化の原因となります。

また、キトサンのような「不溶性食物繊維」は水に溶けず消化もされないので、過剰摂取するとお腹が張ったような状態になる可能性もあります。
しかし、キトサンは水には溶けませんが、胃酸などで溶ける性質を持っているので、あまりその心配はないでしょう。

そのほかにも、脂肪などを吸着して体外に排出してくれる作用があることから、脂溶性の「ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK」や、必須脂肪酸等の吸収を妨げてしまう可能性もあります。

キトサンを摂取する際は、普段より多めに脂溶性のビタミンや必須脂肪酸を摂ることを意識するといいでしょう。

過剰摂取にならないキトサンの量とは

一般的に1日のキトサンの目安量は「1000mg~2000mg」とされていて、食後に摂取するのがより効果的だと考えられています。多くの臨床実験でも、2000mgまでの接取は安全であることが確認されています。

厚生労働省による摂取目安量は設定されていませんので、悩んでいる方は各メーカに書かれてある量や、この量を参考にしてもいいでしょう。

最近更新された成分の記事