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マカ Lepidium meyenii Walp.

別名macamaca, maino, ayak chichira, ayak willku

マカとは、ペルーのアンデス山脈で栽培されているアブラナ科の植物です。
マカの歴史は古く、紀元前16世紀ごろには既に栽培されていました。
インカ帝国時代から貴重な食物として栽培されてきたマカは、アンデスに住む先住民の健康食品としてだけでなく、民間療法にも使われてきた伝統的な薬効植物です。

標高4000~5000メートルのアンデス山脈の高地で栽培され、昼は強い直射日光と紫外線に、夜は凍り付くような寒さに晒されながら育ちます。
このような過酷な環境の中でも育つほど非常に強い生命力を持つ一方で、土の栄養素のほとんどを吸い上げてしまうマカの栽培には、アンデスの恵み豊かな土壌環境が必要不可欠だと言われています。

また、マカはアンデスで栽培される農作物の中でも、特に高い栄養値を示す植物だと言われています。
マカに含まれている主な成分には「タンパク質、ミネラル、亜鉛、アミノ酸」を始め、「グルコシノレート、ステロール、アルカロイド、ポリフェノール、サポニン」といったものがあります。
高地で生産されたマカほど品質が高いとされており、その評価基準のひとつとして「辛みの強さ」があげられます。辛いマカほど、高い薬理作用が期待される「グルコシノレート」の含有量が多いと考えられているのです。

これらの有効成分には、「滋養強壮効果、精力回復、美肌効果、更年期障害の治療」などの効果があるとされており、マカは健康食品として広く知られるようになりました。
2010年以降では研究が進み、日本でもその効果が知られるようになってきましたが、ペルー政府がマカの輸出を制限していることから、日本で購入できるマカのほとんどはサプリメントやパウダーなどの加工食品に限られています。

また、マカには様々な色の種類があり、紫や黄色をはじめとして、赤や茶色、黒などが存在します。
2010年以降の研究では、マカの色は含まれる成分バランスが異なることが見出されており、黒色のマカは特に希少だとされています。

マカの効果・効能

マカには、必須アミノ酸、各種ビタミン、鉄分など、
豊富な栄養素がバランスよく含まれていることから、性別を問わずに健康維持に働きかけます。

また、若さと健康を保つには男女共にホルモンバランスが不可欠です。
マカは男性ホルモン・女性ホルモンそれぞれに作用するため、バランスを整えることで精力の回復や老化防止など、様々な効果が期待されています。

マカがもたらす効果・効能には以下のようなものがあげられます。

  • 更年期障害の緩和
  • 精力の回復
  • 生理不順の改善
  • 不妊症の改善
  • 美肌効果
  • 老化防止

更年期障害の緩和(骨粗しょう症)


マカには更年期障害の原因とも言われている「エストロゲン」の分泌を促進する作用があります。
加齢とともに減少してしまうエストロゲンが正常値に戻ることで、ホルモンバランスが必然的に整うことになるので、「頭痛、めまい、不眠」といった更年期障害をやわらげることができます。※1

実際に行われた研究によると、骨粗しょう症改善の効果が実験で認められたと報告されています。
卵巣摘出ラットにおいて、マカの抽出物を1日0.096または0.24 (g/kg)を28週間与えたところ
エストロゲン欠乏状態での骨密度低下が抑制されたというものです。

また、2008年には人においても更年期におけるうつ病の改善効果が見られたことから、
今後さらにマカの効果が期待されています。

精力の回復


マカには「アルカロイド、セレン、アルギニンといった成分により、精力の回復効果があると考えられています。これらの成分は男性ホルモンの分泌を助け、血流の悪化を改善する作用があることから、精力を高めることができます。

海外のある研究では、健康な成人男性57名を2つのグループに分け、一方にマカを1500g~3000g飲ませ、もう一方にプラセボ(偽薬)を飲ませたところ、マカを摂取したグループでは8週間後~12週間後のうちに性欲の指数が上昇しました。※2

また、精子量を増加させることも研究で確認されており、
マカには今後も性機能改善において有意な効果が注目されています。

健康な成人男性9名に、4ヶ月間にわたり1日に1500mg~3000mgのマカを服用させ、マカ摂取前後の精液検査を比較したところ、精液の量や精子運動性が有意に増加した。

参考文献:Lepidium meyenii (Maca) improved semen parameters in adult men.

重度の勃起障害(ED)に効果は薄い

マカは性機能や性欲を改善し、軽度の勃起不全を改善する効果があるものの、重度の勃起不全(ED)にはあまり効果がありません。
プラシーボ効果を除外するために行われた比較対象実験において、マカは精子数や精子の運動数、性的欲求を高めることが確認されていますが、一方でバイアグラに代表されるような血管を拡張するような作用は確認されていません。
したがって、軽度の勃起不全、精力の減退、セックスがうまくいかない、といった方には効果を発揮しますが、まったく勃起しないような重度の勃起不全には効果が薄いと言えます。

生理不順、不妊症の改善

生理不順はホルモンバランスの乱れが大きな原因だと言われています。
マカには、ミネラルや必須アミノ酸が豊富に含まれており、それらがホルモンバランスの乱れに働きかけることによって、生理不順を改善する効果があります。

また、生理不順によって卵巣機能が低下することがあり、それが不妊の原因となっていることも考えられます。そのため、マカを摂取し女性ホルモンのバランスを整えることは、不妊症改善にも効果が期待できます。

不妊症に対するマカの効果をラットで調べた実験では、マカを継続的に摂取することで妊娠に必要な「黄体形成ホルモン」「卵胞刺激ホルモン」を上昇することができるという報告があります。※3

どの成分が作用し、この結果をもたらしたのかはまだ明らかになっていませんが、
この実験により、「マカを摂取することで妊娠しやすい状態にできる」ということが証明されています。

美肌効果、老化防止


マカに含まれるアルギニンには成長ホルモンの分泌を促す働きがあります。
成長ホルモンが分泌されることで、細胞のダメージが修復され、肌の新陳代謝を高まり、美肌効果や老化防止に役立ちます。

成長ホルモンは加齢とともに減少していきますので、お肌や老化防止の為にもしっかり分泌していくことが重要です。肌の新陳代謝が良くなることでお肌のターンオーバーが正常化されれば、新しい肌が再生され、シミの予防にもなると考えられます。

また、マカにはお肌にハリとツヤを与える「ヒアルロン酸」を作り出す作用や、肌のターンオーバーに関わる「線維芽細胞」を活発化させる働きが明らかになっており、美容においても非常に効果的であることがわかっています

参考文献

  • ※1Lepidium meyenii Walp のエタノール抽出物の効果。卵巣摘出ラットの骨粗鬆症
  • ※2MACAが性的欲求に及ぼす影響と、成人男性の血清テストステロン値との関連性。
  • ※3Lepidium meyenii(マカ)は、雌ラットの黄体形成ホルモンの血清レベルを高める

マカの副作用

マカには、ホルモンバランスを変化させる効能が確認されていることから、更年期障害の緩和、生理痛の軽減といった効果が期待できる一方で、これが副作用を引き起こすこともあります。

ホルモンは非常に繊細なバランスで成り立っており、マカの過剰摂取によってバランスが変化した結果、体調不良を起こしてしまう事も十分に考えられるでしょう。

体質に合っていない方や、過剰摂取した場合には以下のような副作用が考えられています。

  • にきび、肌荒れ
  • 頭痛
  • 生理不順
  • 不眠
  • 気分障害

にきび、肌荒れ

マカは、男性ホルモンである「アンドロゲン」の増加を促す作用を持ちます。

このアンドロゲンは肌の皮脂量を増やす働きがあり、それによりニキビができやすい体質になる可能性があります。特にもともと脂性肌の人はマカを摂取することによって、さらにニキビや肌荒れを起こしやすくなる可能性があります。マカを摂取する際にはまずは少量から試すことをおすすめします。

頭痛

マカの主成分であるアルギニンには、血流よくすることによって勃起不全などを改善する効果があります。ですが、過剰摂取によって血管が過度に拡張されてしまうと、その血管を取り巻いている神経が刺激され、頭痛を引き起こす可能性があります。

生理不順

これは女性に起こりうる副作用ですが、マカの摂取が男性ホルモンに過剰に作用してしまうと、ホルモンバランスが崩れ、生理周期が不規則になってしまうことがあります。

また、人によっては生理痛がひどくなったり、生理が止まってしまうことも考えられます。
この場合は、摂取を控えるか、ごく少量から始めるなど、自分にあったマカの摂取法を考える必要があります。もし不調を感じた場合には、摂取をやめて医師に相談することをおすすめします。

不眠、気分障害

過剰摂取によってホルモンが異常に変化した場合、不眠や「イライラしやすい」といった気分障害を引き起こすこともあります。

マカは使用方法を守ることでホルモンバランスを整える方向に作用しますが、間違った使い方をすると、不調の原因になります。このような症状を引き起こさない為にも、必ず商品に書かれてある使用方法を守るようにしましょう。

マカの摂取を避けた方がいい人

以下のような方は副作用がでてしまう可能性がありますので、
摂取を控えるか、かかりつけの医師の指示にしたがってから使用するようにしましょう。

  • アレルギーがある方
  • 服用中の薬がある方
  • 妊娠中のかた

アレルギーがある方

マカはアブラナ科の野菜であり、体質によってはアレルギー反応がでる場合があります。
以下のようなアブラナ科の野菜にアレルギーを持っている方は、マカを摂取することで同じような反応がでてしまう可能性がありますので、マカの服用を控えることをおすすめします。

アブラナ科の食べ物
キャベツ
小松菜
ブロッコリー
カリフラワー
芽キャベツ

アレルギー反応がでると、「腹痛、嘔吐、喘息、蕁麻疹」などの副作用が出ることが考えられます。

服用中の薬がある方

服用中の薬がある方は、その薬との相互作用で副作用がでてしまう可能性があります。

実際に、ロキソプロフェンという薬を服用中の男性が、マカの加工食品 (摂取量不明) と4日間併用したところ、息切れを感じ、薬剤性肺炎と診断されたという事例があります。
その為、摂取する前に「薬と併用しても大丈夫なのか」を掛かりつけの医師に確認することおすすめします。

妊娠中のかた

マカが妊娠している方や、胎児に与える影響についての十分な研究結果はありません。

ただ、人によっては妊娠中の摂取でホルモンバランスが乱れやすくなることも十分に考えられます。
また、マカのサプリメントには妊娠中は控えるべきとされている「カフェイン」が含まれているものあります。その為、妊娠中の摂取はできるだけ控えるようにしたほうがいいでしょう。

過剰摂取にならない1日の目安量とは

マカには1日の摂取量が定められていませんが、マカを用いた臨床実験の多くは「1500mg~3000mg」で試験がされており、日本で販売されているサプリメントも多くのメーカーがこの量を目安量としています。

ただ、メーカーによって摂取できる量が異なりますので、購入する前に確認するようにしましょう。

また、厚生労働省が運営している「健康食品」の素材情報データベースの中においては、「成人男性において1日3000mgまでの量であれば12週間安全に摂取することができた」という報告がされています。※1

それぞれの体質によって個人差は考えられますが、サプリなどでマカを摂取する際は
「1500mg~3000mg」の数値を目安に、過剰摂取にならないように気をつけましょう。

参考文献

  • ※1国立健康・栄養研究所「健康食品」

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