BCAA
BCAAは、運動時の筋肉のエネルギー源になり、筋肉の分解を抑える効果があります。
摂取するだけでは筋肉増強に効果はありませんが、摂取のタイミングやトレーニングと組み合わせることで、筋肉増強も期待できる成分です。
まず、筋肉作りには合成を促すだけでなく、分解を抑制することも大切です。
トレーニング中にBCAAを摂取することで、BCAAが筋肉を動かすためのエネルギー源として消費され、筋肉が分解されるのを防ぐことができます。それにより、疲労を感じにくくなり、いつもより高い運動強度でトレーニングができれば、筋肉増強につなげることもできると考えられているのです。また、持久力を必要とする長時間のトレーニングなどにも効果的です。
筋肉は運動によってダメージを受け、その修復を行うことで増強されていきます。
運動後の休息や栄養が足りないと、損傷した筋肉がうまく回復できず、成長することができません。
そのため、トレーニング後にBCAAを摂取し、十分な休息をとることも大きなポイントです。
また、エネルギー回復のために、糖質も合わせて摂りましょう。トレーニング後に糖質を摂取することは、筋グリコーゲン(筋肉にある糖の貯蔵庫)の回復を促し、筋肉を構成する「筋タンパク質」の分解を抑制します。
BCAAは体内で作ることができない必須アミノ酸なので、食事やサプリメントから摂取する必要があります。また、BCAAは吸収率が非常に高いため、トレーニング中や終了後の摂取方法としては、サプリメントで速やかに摂るのが効果的でしょう。
HMB
HMBはBCAAのロイシンから生成される物質であり、筋肉の合成促進が期待できる成分です。
ロイシンが筋肉合成に重要な役割を果たすことは広く知られていますが、これはロイシンの摂取によりHMBが生成されるからだと考えられています。
HMBを摂取すると、mTOR(エムトア)と呼ばれる「シグナル伝達経路」が活発になることが分かっています。mTORは細胞内の刺激伝達を担う働きがあり、これが増加することでたんぱく質合成が活性化され、筋肉が増強すると考えられています。
海外の実験では、1日に1500~3000mg補給することで、筋肉増強に効果があったことが報告されています。
1500mgまたは3000mg/日のHMB補給は、運動誘発性のタンパク質分解および/または筋肉の損傷を部分的に防ぐことができ、耐性訓練に伴う筋肉機能のより大きな利益をもたらす。
また、高齢者においても、数々の臨床試験が行われており、筋肉量や筋力の増加が確認されています。
厚生労働省もこの効果を認めており、「サルコペニア(筋肉減少症)」に効果的であるという結論付けもしています。
HMBはもともと体内にある物質であり、ロイシンを摂取することによって生成されます。
しかし、HMBの生成量はロイシンを摂取したうちのわずか5%と少ないため、サプリメントで直接摂取する方法が効率的だと考えられています。
また、BCAAと同じように、HMBもトレーニングと組み合わせなければ、筋肉の発達に効果はないので注意しましょう。
BCAAとHMBの違い
どちらも筋肉増強に必要な成分であることは間違いありませんが、その働きには少し違いがあります。
BCAA【筋肉の分解を抑え、運動強度を上げる】
筋肉の分解スピードを遅くすることで「筋肉を守る」成分です。
それにより、高い運動強度でトレーニングができるようになります。
HMB【タンパク質合成を促進し、筋肉を増強する】
タンパク質合成スイッチを押し、「筋肉を作る」成分です。
トレーニング量が少し足りないといった場合でも、筋肉作りをサポートしてくれる成分といえます。
筋肉を増強したい方にとっては、「HMBでタンパク質合成ができるのなら、BCAAは必要ないのでは?」と思うかもしれません。
ですが、BCAAはトレーニング中の筋肉の分解を抑制する効果があります。その為、トレーニング中にBCAAを摂取するのなら、HMBはタイミングをずらしてトレーニング後に摂取するなど、自分なりの摂取方法を考えてみるのもいいでしょう。